私の時代はまだ、苦労は買ってでもしなさいという話を近所のおばあちゃんから言われていた。
しかし、生徒にこの話をするとぽかんと口を開けて聞いている。
もしかして、聞いたことがないのか?と聞くと、うんと頷く。
ということは言っている人が少ないということなのか。
それ以外にも近所のお年寄りと話をする機会が減ったというのも、もちろん一つの原因なのだろうと思う。
涙を流すような経験は若いうちにしておかないと、年をとってからでは、どうもラクな方向に流れてしまうからだ。
またもう一つ、
他人に迷惑をかけるなという言葉。
この言葉に関しては、完全否定を貫きたいと思う。
迷惑をかけてはいけないなんて、自惚れもいい所である。
自分自身が全く人に迷惑をかけていないと思っているからこそそんな言葉が口から出てくるのだ。
迷惑かけてすみませんと言ったり、お互いさまですと言う。
迷惑をかけること=人と付き合う
ということなのだ。
つまり、迷惑をかけないというのであれば人と関わらずに生きていくということになる。
昔から言われている言葉は大切にしなければいけない。
しかし、与えられたものをそのまま鵜呑みにするのではなく、自分で判断し、正しい行動をとることが何よりも大切である。
常に自分のアタマで考えて行動する。
ただそれだけのことなのだ。